お茶っPAクラブ鹿児島視察

 

 

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平成16年1月20日〜21日    

お茶っPAクラブ   


視察研修のご報告

 

1.      有限会社 牧製茶

 

牧製茶は大隈半島の中部である串良町に工場を構える有限会社です。牧製茶の代表の牧順一さん、そして肝属農業普及センターの吉田さん、対応ありがとうございます。

 

@社の運営・取り組みに関すること

      周辺市町を含め約25haの茶園(11品種)を管理。うち4haは幼木園。八女から比べると1軒でこの面積はとても大きいです。

      工場・事務所ともに自宅敷地内。工場はテラダの120K1ライン。一番茶摘採期間は約1ヶ月でとのことです(長いですね)。

      栽培管理作業や摘採・加工作業は主に従業員が行い、牧さんは専ら栽培設計や加工調整・販売方法の検討・決定などを行っているそうです。

      現在の販売方法は完全な荒茶販売であり、茶流通センターへの出荷が主。

      荒茶出荷においては「やぶきた」など主力品種以外の評価が低く、適期摘採からみた品種の分散という対応だけでは不安を感じているとのこと。県内産茶のブランド化が早急に重要で、さまざまな品種や商品としての茶が必要であり、「べにふうき」や釜炒り茶などが近年注目されていることもあり、部分的に導入・試行しているそうです。

 

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   図1.牧さん(左)と吉田さん(右)    図2.工場付近の茶園(右奥は試験栽培)

 

 

A茶園の栽培技術等に関すること

・ 串良町周辺の一番茶摘採は4月下旬から開始され、最終番茶摘採は815日頃までに終了されるそうです。秋整枝は1020日頃。標高は平均100m

・ 園地は比較的町内近辺。ただし団地化されていない園も多いとのこと。最も遠い茶園は工場から35kmも離れているそうです。

・ 牧さんの茶栽培におけるポイントの一つに「根づくり」があるようです。塩基交換容量を40mS50mSに調整し、根の化学的環境を確保しておられます。必要以上に堆肥を投入しないことで、現在の年間窒素施用量は50kg以下に抑えることができているとのこと。

・ もう一つのポイントとして「葉層づくり」。葉層30cm(かなり厚いですね。)を確保の基準として、最低でも20cmの確保を実現しているとのこと。幼木の仕立ての場合、34月に定植する⇒2年半ほど伸ばしたままにする⇒夏刈落として秋整枝する、という手順で成木化させているそうです。防除に多少手間がかかるものの、茶樹にかかるストレスと手間を減らし、根の伸張を助長し早期成園化を図っておられます。

 

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図3.葉層の確保された茶樹(写真は30cm)       図4.茶園表面

  

 見学した茶園近辺では、集団化された園が見られませんでした。これらの園には防霜ファンが設置されておらず、氷結散水法(スプリンクラー)によって防霜されているそうです。しかし、散水用に引いたパイプ内の水圧を充分に確保するためには、茶園を集団化しないほうが望ましいため、スプリンクラーを導入した園では分散化が生じているようです(参考になります)。

 

 

2.      鹿児島県茶市場(かごしま茶流通センター「ちゃぴおん」)

 

生産量全国第2位である鹿児島県の荒茶の流通を支えているのが「ちゃぴおん」です。鹿児島県経済農業協同組合連合会(JA鹿児島県経済連)の茶事業部が運営している。

全国で一番早く相場を形成していく市場のスタッフとして、県の茶況に大きく寄与されていますが、流通業務だけでなく県域協議会の事務局運営や工場再編支援、宣伝販売事業など産地振興に大きく貢献されています。その中で、重点的に取り組まれているのが、県内産茶のブランド化ということで、お話しを伺いに行きました。その後入札場を見学しました。

 

@ブランド化にむけた「クリーンなかごしま茶」つくり

近年、消費者等の食の安全・安心に対する意識が高まるなかで、求められるお茶として「クリーンなかごしま茶」つくりを推進しておられます。

 

A トレーサビリティに向けた記帳指導・意識啓発

具体的な取り組みとして、減肥や減農薬に向けた資料配布や栽培技術指導を行われていますが、平成153月から680工場約5,000戸を対象にトレーサビリティの確立に向けた栽培管理作業の記帳の徹底もすすめられてきたそうです。

また平成15年は、茶流通センターへの出荷対象を、栽培管理作業をトレースできる生葉を加工した荒茶のみとされています(出物は不要)。

 

B 残留農薬分析

施設内に分析室を設置し(これがすごい。)、残留農薬の分析等を迅速に行えるようにされています。出品された荒茶を抜き打ちで分析する他、茶商の依頼にも対応し、「かごしま茶」の安全性を証明されています。

 

C 原料の栽培履歴の提供・開示

茶商の依頼により、当該荒茶の原料である生葉の生産管理情報(または日誌)を、茶生産者または茶工場から収集し提供されていますが、トレース結果の開示・提供までに手間がかかり、また依頼件数も多いため(これまでに約3,600点の開示請求、週100200件)、今後充分に対応できるように検討されています。有料化は現時点では考えていないとのこと。

 

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図5.雁屋さんによる茶事業部の説明    図6.自動化のすすむ入札システム

 

A販路拡大対策について

 茶流通センターでの入札に参加する茶商の多くは、全国の茶商やドリンクメーカー等と取引先があるため、茶シーズンにいかにして多量の荒茶を迅速かつ効率的に入落札できるようにするかが求められてきたそうで、そのため入札システムの自動化もすすめられてきたとのこと。

 

A 見本の自動移動・自動浸出

 荒茶の内質を調べるために実際に湯を注いで味や香り特に水色を確認することは基本的なことではありますが、サンプリング⇒湯沸し⇒分注⇒茶殻掬いは手間や場所をとることに注目され、拝見盆からの一連の作業を自動化されています。これにより入札が常時連続的に行われるようになっています。

 

B 入札の電算化

 他の市場でもなされていますが、各茶商(買受人)に携帯型の入力端末を配し、入札から落札までを電算化・自動処理化されています。これにより、落札者が迅速に決定されます。

 

C 荷口の大口化

 生産者・工場からの荒茶の多量の出品、および各茶商(買受人)の多量入札が行われる市場の性質上、荷口は大きくまとまることが望ましく、茶事業部で指導をおこなっているそうです。前述の「トレースできる荒茶を出品の前提とする」ことを徹底したことにより、手間の面からも荷口が大きくなってきているとのこと。

 

3.      ジェイエイかごしま茶業株式会社

 

県内産茶を「かごしま茶」としてブランド化していくためにも、商品の開発・販売が有力であるとのことから、荒茶販売のほかに県内産茶の仕上げ茶・ティーバッグ・ドリンク茶を製造・販売されています。工場内の仕上げ施設を見学しました。

見学の際は、ヘアキャップやマスク等の着用が求められるなど、施設内はクリーンな印象を受けました。また、仕上げの過程で行われる篩分・切断・合組・火入などを連結するベルトやコンベアなどを含め、移動している荒茶を目視できる部分はほとんどありませんでした。これらは、異物混入を防ぎ、商品の安全性を高めるための措置とのことです。

かごしま茶流通センターに関連することですが、ドリンク茶の原料荒茶の生産履歴はすべて収集していることのことです。落札価格からも2番茶以降の番茶がドリンク用の原料となりやすいため、生産履歴の開示請求も多いそうです。病害虫発生の盛んな時期に摘採・製造されるため、適期防除と正確な記帳が最も重要になってくることを実感しました。

 

 

 

 

(17名で視察しました。)

 

 

 


 

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